寒蝉鳴/ 七十二候

教室の様子

「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」
8月日12~8月16日

セミはそれぞれ鳴き声の違いがはっきりとわかり、季節によって変化していきますので、セミの声で時の経過を感じることが多いかと思います。

田植えのときに聞こえてくるエゾハルゼミです。田んぼの脇の木立ちから、「カナカナ~」に似た優しい鈴のような鳴き声が聴こえてきます。

次に夏の始まりを感じさせてくれるのは、アブラゼミ。「ジーーーーッ」とか「ジリジリジリジリ」と聞こえます。時々、「ジリッ」と小さく鳴いて、飛んだりします。
梅雨の前にチラッと鳴き、梅雨の合間にも、ちょっと遠慮がちに「ジーッ」と鳴き出したりするのを、家の中で静かに聴いているのが私は好きです。

そして夏の盛りといえば「ミーン、ミンミンミンミン、ミーーーン」と鳴くミンミン蝉。このセミは暑い日盛りが好きなようで、梅雨明けの猛暑が始まると、いよいよ勢いよく鳴き出します。「ミーン」という声を聞いた途端に、急に暑いと感じるのは面白いものだなと思います。

晩夏に聞こえてくるのが、ツクツクボウシ。「オーシーツクツク、オーシーツクツク、オーシーツクツク、ツゥイヨー、ツゥイヨー、ジーーーー」。次第にアップテンポになったあと、長く尾を引くあのメロディ。アブラゼミなどに混じってツクツクボウシが鳴き始めると、ちょっと切ない気持ちになります。夏も峠を越え、折り返し点に入ったな、と感じる瞬間です。

そしてヒグラシ。涼しげな高い金属的な声は、「キキキキ、ケケケケケ、カカカカ」とも聴こえますが、やっぱり「カナカナ」ですね。漢字では「蜩」「日暮らし」または「かなかな」でも正式な季語になります。「蝉(せみ)」は夏の季語ですが、「法師蝉(ほうしぜみ)」や「蜩(ひぐらし)」は秋の季語。

「秋蟬」とか「寒蝉」はツクツクボウシとヒグラシ、どちらにも使われる言葉なのですが、七十二侯では「ひぐらしなく」というルビがついていますので、やはりヒグラシのことでしょう。

ヒグラシはツクツクボウシよりもだいぶ早く、7月から鳴いているのですが、「日暮らし」という名前の通り、暑い日中が苦手で、早朝か夕方、十分涼しくなってから鳴きます。そのため、薄暗いところや、涼しい時間帯の中で聴いていることが圧倒的に多いわけです。

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茶道裏千家 池田宗恵

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